ロジーナというのは、「家族」という意味のポーランド語だそうだ。
この物語は家族を探し求める女の子のお話なので、主人公の名前にしたと作者は言う。
カレン・クシュマン作。
孤児列車は、かつてアメリカで1850年から1929年まで本当にあったことなのだという。
物語では、シカゴから22人の孤児たちが出発する。
汽車に乗り、西へ向かう。西部には、恵まれない子を受け入れてくれる環境があると思われていたからだ。
イリノイ州からアイオワ州、ネブラスカ州、ワイオミング準州、ユタ準州、ネヴァダ州と旅は続く。
途中の町で、1人また1人と貰われ手が決まっていく。
ロジーナは12歳とみんなの中では大きいので、小さい子たちの世話係をさせられる。
引率の女先生は、小さな子にスカートを掴まれて汚されただけで嫌な顔をするような人。
ロジーナは、一旦2人のおばあさんの家にもらわれるが、奴隷のように使われるのが嫌でまた駅に引き返してくる。
次にもらわれた家族のところでも、病気で死にそうな奥さんの代わりをさせられそうになって、連れ戻される。
最後まで残った4人のうち3人がユタ準州のオグデンで家族となる人がみつかる。
結局最後まで貰い手が見つからず、職業学校に入ることにして女先生とカリフォルニア州まで行くことになるが、直前に自分の意思で進む道を見つける。