カレン・クシュマン作。
もうしばらく読んでいたい物語でした。
今から150年ほど前、ゴールドラッシュの頃のカリフォルニアが舞台。
その頃カリフォルニアに押し寄せた人の90パーセントが男だったそうだ。
女性は、その人たちの妻や家族。
主人公は、カリフォルニアに夢を抱きウィスコンシンからやってきた家族。
ただし、お父さんと赤ちゃんは、出発の前に亡くなっていた。
それにもめげず、お母さんは子どもたちを連れて、カリフォルニアで賄いの仕事を得る。
それが、ラッキーディギンズ。
傾きかけた小屋かテントしかない。
主人公のカリフォルニアは、ウィスコンシンに帰りたくて仕方がない。
西部に憧れて両親がつけた自分の名前も、ルーシーに変えてしまう。
暮らしの辛さを、故郷のおじいちゃんおばあちゃんに手紙を書き送ることで紛らわせている。
でも、その手紙も届くかどうかわからない。
弟ビュートは川で溺れ、助けられるが、だんだん弱ってしまい死んでしまう。
それだけでは済まず、火事で町が全て燃え尽き、何もかもなくしてしまう。
さらに西へ向かおうとするお母さんと別れる決心をして、ウィスコンシンへ帰ろうとするのだが、自分の故郷は家族だったと気づいて、ラッキーディギンズで図書館を作り、本に囲まれて暮らすことを決意する、というお話。