表紙の絵には、ちゃんと豆蔵の姿が映っているな。
豆蔵は、認知症が進んだおばあちゃんの飼い犬。おばあちゃんが施設に入所することを察したように、17才で死んだ。
おばあちゃんは、いまだに豆蔵のさんぽにいっている。
主人公のカイトは、夏休みにバイトでおばあちゃんのケアをするようになって、その理由がわかった。
豆蔵のリードを持つと、豆蔵の姿が見えるのだ。
その時だけは、ボーダー(あの世に行ききれてない人)の姿も見えてしまう。
毎朝同じ時間に自転車を飛ばしていくのは、高校時代に交通事故で亡くなった親友の浩介だった。
自分の名前も忘れてしまった女の子には、セーラと名付けて、死んだ理由を調べ始める。
物語の最後、こう終わって欲しいなと思ってた通りの終わり方だった。
山本悦子さん作。