とてもとてもいい物語でした。
この本を読まずに死んだら、きっと人生後悔してたでしょう。
両親が亡くなりおばさんに育てられていたヒューは、おばさんの仕打ちに耐えきれず、愛犬のアルゴスと家出します。
お父さんに何度も聞かされたオクスフォードに行こうとしますが、途中で旅芸人一座の仲間に入れてもらいます。
世間から蔑まれていますが、この人たちがみんな優しい。
特にジョナサンはいつもヒューに気持ちを分かってくれて、味方になってくれます。
いつも一緒にいるアルゴスがいなくなり、罠にかかって抜けられなくなった場面は、右足(右手)が痛くなりヒヤヒヤハラハラしました。
ひとところに3日以上いることはなく、眠るのはいつも厩のわらの中。
荷馬車を引く馬、サフロニラにも作者の温かい視線を感じました。
途中から地図を見返しながら読みました。
最後の「分かれ道」の章では、ヒューの決意に思わず涙しました。
ペニフェザー親方やジャスパー、ベンジャミン、ニコラス、ニッキーたちがヒューのことを親しみ込めて「ほこりまみれ」と呼ぶのがうれしかった。