いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

読みました。ずばり『猫』という題の本。
猪熊弦一郎井伏鱒二大佛次郎谷崎潤一郎など、11人の猫の作品を集めた一冊。
中でも寺田寅彦のは科学者らしく冷静に観察していて、あまり好きになれなかったんだけど、飼っていた二匹の猫が月夜にひっそりと静まりかえって庭を眺めているのを見て次のように書いていました。
ふだんの猫とちがって、人間の心で測り知られぬ別の世界から来て居るもののやうな気のすることがある、と。
ぼくもふとしたときに、この猫の中にはどんな人が入っているんやろうと不思議な感覚にとらわれることがあります。