有島希音さん作。
北海道の小平町が舞台。
天売島焼尻島の近く。
こんなところが舞台の物語は珍しい。
この町に住む浩太たちが、自分たちの町で起こった戦争の悲惨な出来事を調べていく物語。
1945年、8月22日。樺太からの引き揚げ者を乗せた3艘の船がソ連の潜水艦に沈められた。
1700名ほどの人たちが犠牲になった。
8月15日で戦争は終わっていたはずなのに。
稚内で上陸できず、違う港に向かっていた。
死ななくてよかった人たちが命を失い、いまだに海の底に眠ったままだ。
この物語を読まなかったら、知らないままだった。