いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

声を聴かせて

朝日奈あすかさん作。

表題作と「ちいさな甲羅」の2遍が収められています。

どちらも、深く心えぐられる作品でした。

表題作は、孫を出産したばかりの娘と過ごす女性が主人公。

お互いの過去を語り合う。

主人公には2人の子がいたが、幼い弟を幼稚園で事故で亡くしていた。

魂が抜けたようになる主人公が痛ましいが、母に心配をかけまいといじめられていたことを隠し通す娘もまた痛ましい。

ミミというネコが登場する。

「ちいさな甲羅」は、幼稚園のママ友グループから外されていく主人公の話。

わが子がいじめられているのに、そのことから目をそらし、体裁を繕ってしまう。夫は仕事で忙しく、孤独な子育てに追い詰められ、壊れてしまう。

どこに救いを求めればいいのか、分からなくなってしまいます。

 

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