いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

難民になったねこクンクーシュ

イラクからトルコを通ってギリシャまで逃げて来た家族。

海を渡るゴムボートには、カゴに入れた白ネコも乗っていた。

ここでも密航業者に大金を渡さなければならない。

新十津川物語で、光一たちが樺太から稚内へ戻ろうとした時もそうだった。

『列車はこの闇を抜けて』でも、グアテマラからアメリカを目指した少年たちは、お金を払ってマフィアの助けを借りないと密航は成功しなかった。

ネコを連れての避難は、どれだけ大変だっただろう。

子どもたちをボートに乗せるだけでも不安なのに、ネコを連れて海を渡らなければならないのは、想像するだけでも身が縮む。

せっかく辿り着いたギリシャの海岸で、混乱に紛れてネコのクンクーシュは逃げ出してしまう。

運が良かったのは、難民を手助けするボランティアの人に保護されたこと。そのひとも猫好きだった。

何人かの人に引き継がれて、クンクーシュはドイツで暮らすことになる。

そして、迷子の難民ネコを飼い主に返すプロジェクトを通して、ノルウェーに渡っていた飼い主と再会を果たすのです。

 

猫好きさんが世界中にいて、それぞれの気持ちがバトンタッチされていくのが嬉しい。

 

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