いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

ようこそ、難民!

作者は、1990年からドイツで暮らしている今泉みね子さん。

2015年にシリアなどから、たくさんの難民がドイツに押し寄せた。その数、120万人。

最初は、ようこそと歓迎していた人々も、あまりの数の多さに難民受け入れに反対する人の声も大きくなった。

それでも、マックスのお母さんは、難民たちとコミュニケーションを取るためにボランティアとして、様々な活動をしてきた。

イスラム教徒であろうが、髪の毛をスカーフで覆っていようが、同じ人間であることに変わりない。

ゴムボートで海を渡り、何百キロも歩いてきた人たちの苦労を思うと、やっぱりなんとかしてあげたいと思うのが人情だろう。

でも、文化の違いから、握手もしない、ルールも守らない、住まわせてもらっているのに偉そうにしていると感じるひとがいるのも仕方のないことかもしれない。

マックスは、どちらの意見にも正しいところがあると感じながら、だからといって「出て行け」と暴言を浴びせたり意地悪したりする人には、味方しない。

第二次大戦で、ユダヤ人であるというだけで迫害した反省が、この国ではしっかりと受け継がれ、難民を受け入れるという行動で示されている。

その精神は、ぼくらももっと学ばなければと思う。

 

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