新井淑則著。
埼玉県秩父の中学校の先生の物語だ。
国語を教え、サッカー部の顧問として生徒といっしょにグランドを走り回る若き日の著者。
しかし、28歳で網膜剥離を発症し、担任を外され、養護学校に転勤させられてしまう。
視力を全て失ってからは働けなくなり、家で引きこもってしまう。
ようやく白杖と点字の訓練を受け、3年かけて養護学校に復職できた。その後盲学校を経て、9年後の46歳で公立中学校に復帰した。
奥さんの支えと、必ず先生に戻れると励まし続けてくれたネットワークの人たちがいたからこそできたことだと著者は言う。
盲導犬と共に出勤し、副担任の先生たちと力を合わせて授業をする。
ぼくより二つ下だから、たぶん今年最後の一年を迎えているはずだ。
ぜひ、定年までがんばり続けてほしい。