信友直子さん作。
父とともに、認知症になった実母を介護した記録。
と言っても、著者は東京におり、両親は広島で暮らしていて、遠距離介護。
認知症になった母とくらしている父は、母を悲しませたり怒らせたりしないようにうまーく対応している。
なんと大正9年生まれ。うちの父と一つ違いだ。
まあしょうがないわい、といっさいの家事も引き受けてた。
やがてデイサービスを受けることになるが、「私はそんなチイチイパッパみたいなことはせん。」とお母さん。
それを読んだ時、
「チイチイパッパ」・・・、
うちの母も同じようなことを言ってたなあと思った。
両親とも他人の世話にはならん、と言っていたが、いざケアマネージャーさんたちと相談すると、すんなりと受け入れてくれた。
お母さんの介護記録なんだけど、おおらかなお父さんの存在に圧倒されます。
お母さんが亡くなってから、自分もデイサービスに行くと、
としよりにとって『社会参加』いうのは社会に甘えることなんじゃのう。わしは気がついたわ。かわいい年寄りになって、何かしてもろうたら「ありがとう」言うんが、わしらの社会参加じゃわい
と言うまでになる。
すごい人だなあ。