いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

グレイッシュ

大島恵真さん作。

なんとなく読んだことあるかも、という予感はありましたが、初めてのような気もします。

ヤマトシジミが出てきて、2回目の確率が高くなり、調べてみると半年前に読んでいました。

でも、どんな話だったのか、さっぱり思い出せない。いいかげんなものです。

とてもいい物語で、何度も涙が溢れそうになりました。

主人公のみゆるの両親は、カメラマンとデザイナー。

デジカメでみんな写真を撮るようになったので、お父さんは仕事がなくなってしまい、お母さんもちらしの仕事くらいしかありません。

お父さんはお母さんに当たり、お母さんはみゆるにまともに向き合ってくれません。

家族が壊れていきます。

そんな時に近づいてきたのが、林原さん。

家庭に問題のある子のスケッチクラブに誘われます。

はじめはいっしょにしてほしくなかったけど、先生もみんなもごく普通にしているので、だんだんと溶け込んでいきます。

先生は話を聞くだけでなんのアドバイスもしてくれませんが、父さんが母さんの首を絞めた時、離れて暮らす選択肢もあるよと言ってくれます。

それで、田舎のおばあちゃんちへ、家出のような格好で出かけます。

そこで自分の願いは何なのかに気づいていくみゆる。

ヤマトシジミの幼虫が、悩むみゆるに重なります。

 

f:id:kuroneko356:20230211211105j:image