中山聖子さん作。
すぐ落ち込んでしまい、ため息や小言ばかりのお母さんのピリピリした空気が嫌で、ハルおじさんの家にばかり行っている睦子。
去年ハルおじさんが死んでからも、それは続いていた。
2年生の時の宿題で、自分の名前のいわれを家の人に聞いてくるというのがあった。
お母さんの答えは、お兄ちゃんと仲良くしてほしいから、という答えだった。
何もかもお兄ちゃん中心だと、気持ちがしぼんだ。
クラスでも、仲良しだった咲ちゃんが転校生とくっついて、自分だけ仲間はずれにされているように感じる。
お母さんの言いなりに育ってきたお兄ちゃんもお母さんにキレて、家族がどうしようも無くなった時、ハルおじさんの家で雷の一日を迎える。
家族4人がそろい、停電のなかで、ひとときをともにする。