田辺アンニイさんの本の中で紹介されていたマルコ・ブルーノさんの本が、ようやく読めました。田辺さんは、マルコさんを手本にして保護犬猫活動を始められたそうです。
さて、マルコさんはオーストリア人。二十歳の時に日本に来て、1980年代前半から動物ボランティアの活動を始めたのだとか。
日本ほど動物に対してひどい扱いをしている国はないと指摘しています。
いまでこそ少しずつ改善されていますが、当時は動物を守る法律もなくモノ扱いして、飼えなくなったら捨ててしまう人が多かったからです。
捨てられた犬や猫は自分で生きていくことはできません。交通事故にあったり飢えて命を落とすか、動物愛護センターなどに収容されて処分されるかです。ごくわずかの幸運な犬や猫だけが、保護されているに過ぎないのです。
殺処分するのはナチスと同じようにガス室を使い、苦しませて処分します。
ヨーロッパの国では動物は法律で守られていて、日本のような殺処分をするところはないそうです
どうしても殺処分しなければならない場合、例えば交通事故で回復しないほどの怪我をして苦しんでいる場合や手に負えないほど凶暴なときには、注射で安楽死させるのだそうです。
日本でも注射を使うことがありますが、それでは追いつかないくらい捨てられる動物が多いということを、別の本で読んだことがあります。
マルコさんは、荒川の西新井橋付近で捨てられた犬や猫を保護して里親探しをします。
里親が見つからなかった犬や猫は自分の家で世話をして、この本が書かれたときには、犬が9匹猫が10匹いました。
大変なこともありますが、それ以上に嬉しいこともあるので、みんな大切な家族なのです。