田辺アンニイさん著。
分厚い本だから、最後まで読めるか不安だった。
けど、読み始めたら、この人の気持ちの強さとネコたちの健気さに目が離せなくなりました。
病気や虐待されたネコをスカウト(保護)して、体を治し、人にも慣れさせて、新しい家族を見つけてあげるのをライフワークにしてはる。
最も酷い状態の犬や猫を引き受けて、最後の時くらい屋根のある家で穏やかに過ごさせようとしてはる。
自分ちにも、認知症の犬や人馴れしない猫など、10匹ほどの世話をしながら、酷い環境に置かれた猫を保護して、手術を受けさせ新しい家族を見つけられるようサポートしている。
17年間の活動で、300匹の犬や猫を新しい家族に送り出した人です。
その中で、15のケースが紹介されている。
それぞれにその子にあった、著者の願いを込めた名前がつけられている。
天音、ほたる、じゅんとめい、レタスとサラダ、ベレーボ、ダイア、いせやん、海子、サクとセス、ゆき、トロン、ポテチ、ローズ、実葉、福多朗。
どの猫も、どんなにいじめられても、目が見えなくなっても、手術で両後脚と尻尾がなくなっても、健気に生きようとしている。
そんな猫たちを迎え入れようとする新しい家族の人たちの気持ちにも、涙が止まらなくなる。