加斗まで来ると、上りも下りも次の列車は1時間ほどもあと。
次の駅まで歩くことにする。
しかし、この決断でとんでもないことになる。
そんなこととはつゆ知らず、この時は意気揚々と歩き始めた。
なんだか知らないがメダカ屋さんもあって、すぐに海の見える道に出た。
そして、海岸線沿いに次の駅のあるあたりの目印である赤い橋を探すと、とんでもなく遥か彼方であった。
これは1時間では着かないかもと、急に不安になり、歩くと言っておきながら、走るに変更せねばならなくなった。
ふらっとあの街旅ラン状態になった。
ずっと走り続けたわけではないですけどね。
海水浴場を二つほどと道の駅一つを、なかなか近づかない赤い橋を気にしながら、歩き走った。
そして、走りながら気付いた。
東舞鶴まで行くと、小浜線を完乗したことになるはずだったが、加斗〜若狭本郷間を歩いたので、この間は未乗になるなあと、どうでもいいことにくよくよしてしまった。
でもまあ、あまり深く考えない性格でもあるので、深く考えないうちに、赤い橋の上を走る車がはっきり分かるようになり、小浜市からおおい町に入り、やがて若狭本郷の駅も見えて来た。
なんと、安土駅のようなちょっと変わった駅だった。