とてもとても面白かったです。
ピーター・ブラウン作。
作られたばかりのロボットを積んだ船が嵐で難破し、荷物のロボットは海に沈んでしまいます。
でも、5つだけ海の上を漂って、島に流れ着きます。
4つは、岩場で壊れますが、一つだけ無傷で島に打ち上げられました。
ラッコたちが興味津々でいじっているうちに、頭の後ろのボタンを押してしまい、ロボットが起動します。
初めは島の動物たちに「怪物」と恐れられ仲間外れにされますが、ロボットなので感情がなく淡々としています。
動物たちと過ごしているうちに学習して、生きていく力をつけていきます。
ロズと呼ばれます。
岩場から落ちた時に壊してしまったガンの巣に唯一残っていた卵を孵し、雛をキラリと名付けて子育てします。
冬になりキラリが南の島に渡って行ってからはひとりぼっちになりますが、その冬の寒さは厳しく、動物たちを助けるために動き回ります。
一年後、ロボット会社の性能の良いロボットがロズを回収しに来たとき、動物たちが手を尽くしてロズを守ろうとする場面が痛快でした。
動物たちの味方になってキラリや仲間を助けようとするロズに、優しい気持ちにさせられました。