いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

運転席から

金曜日の帰りしな、学校の門を出たところでO君のお母さんと会いました。
車の運転席から身を乗り出して、声をかけてくれたんです。
「25メートル泳げたんですよ〜。すごいでしょー。」
ぼくも自転車を止めて、しばしおしゃべり。

O君は4年生のとき転校してきて、ぼくのクラスになりました。
1学期早々家出して、職員全員で探し回ったことがありました。
学校になじめず、何度もお母さんと話し合いました。
そしてプール。
泳ぎが苦手で、プールのある日は学校を休むこともしばしば。
なんとか泳げるようにと、スイミングに入れたり、プールに連れて行ったりと、お母さんも苦労されました。
5年で組がえをして違うクラスになりましたが、今年6年になって2学期のプールでついに25メートル泳げたんです。
まわりの大人があきらめなければ「どの子も必ず伸びる」と確信できました。

「(25メートル泳げたから)新しいバット買って〜って言うんですよ」とお母さんが言うので、「奮発していいのを買ってあげてください!」と答えました。