門田隆将さん作。
作者は、同じ世代の人だ。
本当にあった話です。
戦時中、中国の牛頭山で村を襲うヒョウがいた。
日本兵がそのヒョウを退治しにいく。
ヒョウは逃してしまったが、赤ちゃんヒョウが2匹いた。
1匹は中国の動物園に引き取ってもらい、火傷をしていたもう1匹は連れて帰って部隊で育てることにした。
兵隊たちはハチと名づけ、みんなでかわいがった。
ハチは、放し飼いでも人を襲うことはなかった。
やがて、部隊が大きな作戦に参加するため、ハチを連れていくことができなくなった。
成岡小隊長は、あちこちに手紙を書いて、結局上野動物園が引き取ってくれることになった。
ハチは上野動物園で人気者になった。
ところが空襲が激しくなると、食糧難や空襲時の危険性のために毒殺されてしまった。
日本に帰ってきた成岡さんは、ハチの死を知り嘆き悲しんだ。
そして、ハチの剥製を貰い受け、高知に連れて帰った。
今ハチは、高知みらい科学館にいるという。