読み終えました。
悲しい話だとは覚悟していても、やっぱりなんとも言えない気持ちになります。
軍用犬として徴用され、そのまま戻って来れなかったアルマ。
立派なシェパードだったので、戦争に協力するのが当たり前と思われていた時代。
でも、お父さんも線沿いに行ったまま帰って来なかったから、アルマもそうなるのではないかと心配したチッチ。
人間が食べていくのもやっとだから、犬猫はメシ泥棒と言われた。
だから、軍用犬になれば餌代は軍から出る。
仕方なかったといえばそうなのかもしれない。
門司港で見た馬の水飲み場でも、大陸に送られた軍用馬はたったの一頭も帰ってくることはなかったと記されていた。
そんな歴史があったことを、忘れてはいくないなあ。
水野宗徳さん作。