穴澤賢文、竹脇麻衣絵。
ノリコさんは、犬猫の収容施設で、不機嫌そうな大きなネコに出会った。
怖そうな顔なのに、穏やかでエサをモリモリ食べた。でかおと名付けた。
その施設では、水曜日に犬猫が処分される。
前の日もノリコさんはでかおにエサをやり、振り返らずに帰った。
その夜、でかおのことばかり考えて眠れなかった。
次の日行くと、まだでかおがいた。
施設の都合で、その週の処分は延期されたのだ。
でかおは、いつも通りエサを食べた。
ノリコさんは考えに考えて、でかおを引き取ることを心に決めた。
家にはすでにたくさんのネコがいたのだが。
ウキウキして施設に出かけた。
でかおを連れて帰ることがうれしくてしかたなかった。
でも、でかおのいたおりの中には、誰もいなかった。
そして・・・