いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

『反撃』

立ち読みしてきました。草野たきさんの本です。
五話のうち三話。どれもよかった〜。
五人の中学生がそれぞれ一話ずつの主人公なのです。中学時代の物語のラストに卒業後のいまが語られます。
それぞれ別々の物語なのに、少しずつ時が重なります。
卒業証書を先生の目の前で破った一話目の主人公は、路上ライブをはじめてます。たった一人聴いてくれる予備校生。
第二話の主人公は5年の時に学級崩壊を経験して、中学ではどのグループにも入らない無所属をつらぬきます。誰にも言わない夢があるから。それを実現させるためにいまは予備校に通っています。自分を励ましてくれるのは、通学途中に聞こえてきた路上ライブの歌。
第三話の主人公は、自分を押さえて我慢ばっかりしてきた子。我慢してたのは自分だけじゃなかったと気づき、疎ましく思っていたいなかの親戚の子を東京に招きます。その東京デビューの日にかつてのクラスメートに出会いました。密かな夢に向かって予備校に通っているクラスメートがまぶしく見えます。
さて、第四・五話の主人公たちがどんなふうに交差するのか、楽しみです。