いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

ロージーとムサ

ミヒャエル・デコックは、ベルギーの作家さん。

ママと2人で町の反対側に引っ越してくる。

ママは、パパの写真を見て1人で泣いている場面があったが、最後までパパとどんな別れがあったのかは明かされない。

それよりも、ロージーにムサという友達ができた。

そのきっかけを作ったのが、9階の部屋のヘーメルレイクさん。

この人のような年寄りになりたいな。

 

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撤退

自転車の前カゴに本をどっさり積んで、図書館へ返しにいこうとしたんですが、途中で雨がパラパラ降ってきました。

事前に調べた雨雲の動きは、ぼくのコースを外れてるはずだったのですが。

遠くで雷も鳴ってますし、Uターンしました。

でも、思い直して駅まで行って電車に乗って行くことにしました。

走りながら考えてると、ピタパ持ってきてないことに気づき、やっぱり諦めました。

ジタバタしましたが、撤退です。

あした死んでもいい 暮らしかた

判断基準は、常に「使うか、使わないか」だという。

なるほどなー、そう考えると物を処分しやすくなる。

著者は、処分することを「抜く」と表現している。

確かに我が家も物が多すぎて、全然片付かない。

片付けても片付けても、キレイにならない。

使わないものは抜いて、すっきりシンプルを目指そう。

今日はとりあえず、もう着ない服を抜いた。

ちょっとずつでも、進めていこう。

 

ごんおばちゃま著。

ブログも覗いてみよう。

 

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ソンジュの見た星

路上で生きぬいた少年、という副題。

あまりに過酷すぎて、ページをめくるのが辛かった。

こんなことがあっていいのか、と思考がぐるぐる回る。

作者のリ・ソンジュさんが北朝鮮で過ごした少年時代をまとめた。

お父さんは朝鮮人民軍の重要な地位にあったが、1994年に金日成が死去後、事態は一変する。

父は失脚し、一家は北朝鮮北部の小さな町に追いやられる。

食べ物をさがしに出かけた父は戻ってこない。

数ヶ月後、母も親戚の叔母の家に食べ物をもらいにいったまま帰ってこなかった。

住んでいた家も騙し取られて、路上生活になる。

生きるために市場で盗みをするうち、同じような境遇の子らと、コッチェビ(浮浪児)団をつくる。

そこからの何章かは、また読むのが辛かった。ヨンボムのおばあちゃんの死、縄張り争いのケンカ、収容所、そして2人の仲間も失ってしまう。

4年間、そんな生活を続け、もう何もかも諦めかけていたときに、自分を探し続けていたおじいちゃんと再会。

その後、ブローカーの手引きで父親に会うために脱北する。

何も知らされずに飛行機に乗り、テーハンミングクが中国の町の名前だと思っていた。

ぼくもそう思った。

税関で偽のパスポートを見破られ、取調室に連行された時にはどうなることかと思ったが、テーハンミングク(大韓民国)は、脱北者として丁寧に扱い、父と再会できた。

 

北朝鮮は、閉ざされた理解不能の国として、どちらかというと避けてきたが、そこに暮らす人たちは家族を思い夢を持って生きる普通の人たちだ。

他の国の人と同じように喜ぶし、同じように悲しむ。

 

どっちが優れているとか正しいとかいう前に、対等の同じ人間として付き合えたらいいのにと思う。

 

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アーニャは、きっと来る

マイケル・モーパーゴさんの本。

訳者あとがきを読んだら、2020年2月にこの物語が映画化されたと書いてあった。

日本語訳が出たのも最近のことなんだ。

 

出だしは、主人公の羊飼いジョーがつい居眠りしている間に羊がいなくなっていて、母グマと遭遇してしまうところから始まる。

そのときに村人に射殺されてしまった母グマの子どもが、物語の最後に大きな役割を果たすことになる。

 

ベンジャミンと知りあったのも、そもそもは親子グマのおかげだ。

ベンジャミンは、オルカーダばあさんの娘婿。

実はユダヤ人だ。

ドイツ軍から逃れるため、この村まで逃げてきて、途中ではぐれた娘のアーニャをオルカーダばあさんの小屋に潜んで待っている。

ところが、この村にも22人のドイツ兵がやってきて、村人たちと親しくなっていく。

ドイツ兵たちの任務は、国境を越えてスペインに逃げる人を捕まえること。

ジョーは、ドイツ兵の伍長と仲良くなり、伍長の娘がベルリンの空襲で死んだことを知ると気の毒に思いさえする。

 

戦争がのどかな田舎の人々の暮らしも、家族も壊してゆく。

それでも、ユダヤ人の子どもたちをスペインに逃すために、村中で秘密の計画を実行する。

 

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