いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

アーニャは、きっと来る

マイケル・モーパーゴさんの本。

訳者あとがきを読んだら、2020年2月にこの物語が映画化されたと書いてあった。

日本語訳が出たのも最近のことなんだ。

 

出だしは、主人公の羊飼いジョーがつい居眠りしている間に羊がいなくなっていて、母グマと遭遇してしまうところから始まる。

そのときに村人に射殺されてしまった母グマの子どもが、物語の最後に大きな役割を果たすことになる。

 

ベンジャミンと知りあったのも、そもそもは親子グマのおかげだ。

ベンジャミンは、オルカーダばあさんの娘婿。

実はユダヤ人だ。

ドイツ軍から逃れるため、この村まで逃げてきて、途中ではぐれた娘のアーニャをオルカーダばあさんの小屋に潜んで待っている。

ところが、この村にも22人のドイツ兵がやってきて、村人たちと親しくなっていく。

ドイツ兵たちの任務は、国境を越えてスペインに逃げる人を捕まえること。

ジョーは、ドイツ兵の伍長と仲良くなり、伍長の娘がベルリンの空襲で死んだことを知ると気の毒に思いさえする。

 

戦争がのどかな田舎の人々の暮らしも、家族も壊してゆく。

それでも、ユダヤ人の子どもたちをスペインに逃すために、村中で秘密の計画を実行する。

 

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