ビヴァリー・ナイドゥー作。
野沢佳織さん訳。
舞台はケニア。1950年代、イギリスの植民地だった頃の物語。
白人の入植者の孫マシューと使用人でキッチントトとして働くムゴの2人の視点で交互に描かれています。
当時、白人に奪われた先祖の土地と自由を取り戻すために活動していた人々をマウマウと呼んで恐れ、非常事態宣言が出されていました。
白人と協調して暮らすキクユ人たちも、マウマウの仲間とみなされ酷い仕打ちを受けました。
読んでいて辛く、やるせなくなります。
でも、知らずに済ませることはできないことだと思いました。