村上春樹さん作。
本屋さんで立ち読みした時には、お父さんと猫を捨てに行く場面で嫌になって読み続けられなかったが、タイトルに猫がつく本だから、やっぱり読んでおかなくてはね。
浜まで捨てに行ったその猫が、家に帰ってきていたと知ってホッとした。
昔のことだからよくあったことだろうし、作者もどうしてそんなことをしたのかと猫のことをかわいそうに思っていたようだし、最初に抱いた嫌悪感は消えて行った。
この人のお父さんは、大正6年12月1日生まれで、92歳まで生きられた。
うちの父は、大正8年1月13日だから、ほとんど同じ時代を生きてきたみたいだ。
陸軍と海軍の違いはあるけど、戦争に巻き込まれ暗い時代をくぐってきたことは同じだ。
村上さんは、お父さんの部隊がどこでどのようにしていたかを調べている。
ぼくももっと父のことを知る努力をしたらよかったなあ、と思う。