池田まき子著。
奴隷解放に命をかけた黒人女性、ハリエット・タブマンの物語。
翻訳でなく、日本人の池田まき子さんが書いたのに驚かされる。
ハリエットがミンティと呼ばれた子ども時代のことから資料を調べて、読みやすい物語にして書いている。
1830年ころ、メリーランド州の大きなプランテーションに暮らしていたミンティは、奴隷の子として育った。
いつ競売にかけられ、父や母から引き離されるか分からない。
何度か違う奴隷主のところで働かされ、惨めな思いをする。
結婚後、夫と自由州へ逃げようとするが、捕まった時の酷い仕打ちを恐れた夫に止められる。
しかし、奴隷としての暮らしに耐えられず、一人で逃亡し、苦労してフィラデルフィアまで逃げ延びた。
その後、奴隷を逃す地下鉄道の一員となり、奴隷の逃亡の手助けをする。
奴隷解放後も、黒人差別はなくならず、弱い人や困っている人のために尽くす。
ぼくらも、ハリエット・タブマンの遺志を受け継がないとと思う。