木村衣有子さん著。
猫にまつわる28冊の本を紹介している。
その作者の他の作品のどこそこにもこんな形で猫がでてくる、なんて書いてあるから、もっともっとたくさんの猫の本を読んでいるんだろう。すごい人だ。
しかも、子どもの時に読んで大人になるまでにも何度か読んで捉え方がだんだん変わってきたとか、猫の姿が思い描けるように、毛色や柄が描かれているところには付箋をはさみその猫の性格が書かれているところにも付箋、とあるからどれだけ読み込んでいるのかと舌を巻く。
そのうち、ぼくが読んだことのある本は、8冊だった。猫好きの作家として認識していた人は、18人。
図書館で探して読みたい本が、6冊あった。
そうかそのあたりから猫が出てくるのかと分かったのが、武田百合子の「富士日記」。武田花さんも好きだ。
そんなふうに読めたのかと思ったのが、大島弓子の「綿の国星」。ちびネコが、またいじらしくなった。「グーグーだって猫である」も6巻まで楽しませてもらった。思えば、猫の病院通いもこの本で予習させてもらったようなものだ。
町田康の「猫にかまけて」は、笑って泣かされた。町田さんのお腹の上で寝ていた猫の写真と同じことをうちのニャンちゅうがぼくのお腹の上で、今している。作者が(木村さんです)、ヘッケのことを最後に書いていた。ヘッケのことを気にかけている人がいて、それはそれはうれしかった。ヘッケ、よかったね。