いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

人間は何を残せるか

高木護さんの5冊目。

督促されてからエンジンがかかる本がある。

この本がそうだった。

自分から申請して、わざわざ書庫から出してきてもらったのに、なかなか読む気になれなかった。

それどころか、読まずに返そうかと思ったぐらい。

昨日図書館から期限が来たので返却せよとのメールが来た。

仕方ないので、本を開いてみたら、なんと上下2段組の本だった。

余計にハードルが高くなったんだけど、驚いたのはもう一つ。高木護さんの写真がドカーンと載せられていた。

初めて姿を見た。この人だったのかーと思った。

読み始めたら、きちんと章立てしてあって、読みやすかった。

熊本弁に慣れてきたというのも、よかったかしれない。

まるで外国語のようなんだけど、英語だとほとんど分からなくて時たま知ってる単語が出てくるという具合だけど、熊本弁はだいたいなんとなく分かる中に知らない単語が出てくるという感じだった。

高木さんはあとがきで、「人間として本当にえらいのは、何も残さない方たちである、というのがこの本の結論であり、わたし自身の思い入れでもある」と書いている。

この人の思いに、少しでも近づきたいと思う。

 

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