大島真寿美さん作。
この人の本は初めて読みました。
1ページ目からもう、なんて上手い文章なんだとびっくりしました。
スーッと入ってきます。
悲しい物語ではありませんでした。
穏やかな時間が流れる物語。
家では眠れない主人公は、雑貨を商う梅屋の奥の部屋では、何故だか眠ることができます。
覚えていないほど幼いときに、誘拐されたかすかな記憶があるのですが、父母も親戚もその話題には全く触れようとしません。
怖かった思い出ではなく、なんだか楽しかった思い出です。
ふとしたことで、謎がスルスルと解けてきます。
この人の本は、また読んでみたい。