いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

春や春

俳句甲子園を目指す藤ケ丘高校の高校生たちの物語。

森谷明子作。

国語教師に俳句は独立した文学じゃない、と言われた茜を皮切りに、あかねを応援して協力する東子(はるこ)、勧誘されて入部する一年生部員、尻込みしながらも最後は顧問を引き受ける英語科の新野先生、幼馴染で去年の俳句甲子園で活躍した強豪校の澗たちがそれぞれの章の主人公になって物語が進んでいく。

地方予選や松山での全国大会の対戦は、ハラハラしながら読んだ。

柔道のように赤か白の旗が挙げられて、勝敗が決まる。

俳句に点数をつけて優劣を競ったり、ディベートで勝ち負けを決めることへの戸惑いも感じながら、登場人物たちは懸命に俳句に打ち込んでいく。

その上での戦いは純粋に面白かった。

 

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