いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

帰命寺横町の夏

物語の中で、帰命寺は民間信仰で、死者に生き返ってほしいと願い、死者も生き返りたいという思いが強いと、違う人となって生き返ることができるのです。
たまたまあかりが生き返ってこの世に戻ってきたところを見てしまった主人公が、死者を生き返させる信仰をよしとしない人たちから、あかりを守るために奮戦します。
あかりが戻ってきたのは、病気でずっと入院していて学校に行ったこともないし、夏休みも知らないし、海に行ったこともなかったからなんだけど、デイジーという雑誌の連載小説を最後まで読めなかったことが心残りでした。
40年前の雑誌の小説の秘密が解き明かされてくるのが、とてもワクワクしました。
「月は左にある」というその小説自体もぐいぐい引き込まれます。