いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

ボタ山は燃えている

よかったー。

母ちゃんと二人で新しい父ちゃんの炭鉱住宅に行くところも、その日父ちゃんがパチンコ屋にいたことも、妹になったサキが新しい母ちゃんができて素直にうれしそうにしていることも、転校してきたぼくがゴンやボサ公やマサと対等に付き合ってすんなり仲間になることも、ガリ勉のエージを馬鹿にしながらうけいれていることも、遊び場の取り合いで農家の悪ガキたちと戦うことも、そのリーダーのヒデと仲良くなることも、閉山になり職安に行った父ちゃんがその日から毎晩しょうちゅうを飲んで暴れることも、スイカばたけから盗んだスイカの代金1200円を豆腐屋の仕事をして返すことも、炭住を出ていくように会社とぐるの飯島組のチンピラが脅しにきたとき組合の人も来て反対するところも、すべてがこの物語に必要な場面だった。

 

子どもの時に読んだ時には、何も読めてなかったなあと思う。なんとなくいいなとは感じたけど。

 

後藤竜二さん作。新日本出版社刊。

 

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