いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

青空のかけら

とてもとても、いい本でした。
この作者のデビュー作。

主人公は両親のいないミラ。
弟のザックと児童養護施設に連れて来られるところから、物語は始まる。
どんなことが起ころうと、自分の感情に気づかないふりをして自分を守っている。
ザックは、ミラがいないと何もできない。
二人一緒でないと里親にもらってもらえないので、新しい家族ができるのは夢のまた夢。


そんな二人にも、夏休みをスコットランドのマーサの家で過ごせるチャンスが巡ってくる。


でも、ザックがめちゃくちゃにする。


ザックについて、こんなふうに書かれている。


ぶきようで、しょっちゅう問題を起こして、何も気にしないってふりをしてるけど、やさしい子なのだ。


3回目の訪問の時、ザックは人頭税反対のためのロンドン行きのバスに乗ってしまい、犬のダッシュを死なせてしまう。


物語の最後は、それから25年後。


ミラの近況を述べた後、作者はこう書く。


ザックは教師になって、ポニータという名前の女性と結婚した。いつかスペインに連れて行ってやると奥さんに約束している。そして、ザックほどやさしい父親はいない。それに、一番後ろの席に悲しそうな顔でぶすっとすわっている子どもをみつけて、力になろうとするような先生でもある。