この本は、担当している子と同じクラスの、読書好きの女の子から借りて読んだ。
まず、こんな本を読んでいたことに驚いた。
読んでいくうちに、虐待する親に対するイメージが急激に変わった。
極悪非道どころか、社会の底辺でいちばん苦しめられてきたのだ。
途中であれっ、と思った。その文体から男の人だと思っていた著者が、実は女性だった。
そのことにも驚いた。
次に、満州女塾再考で、開拓団の若い母親たちの辿った悲惨な運命を知って、言葉に詰まった。
大阪での二児置き去り事件で、解離ということを知って、目からウロコが落ちた。
親を加害者にしてはいけない、という言葉は、これから親に接するときに胸に刻んでおきたい。