ズザンネ・キリアン作。
主人公はモニカ。
パパとママが離婚するのではと心配していたが、しばらくすると普通に戻っていた。
ずっとこのままでいられたらいいのにと思っていた矢先、突然の交通事故でお母さんが死んでしまう。
なかなか立ち直れないモニカ。
夏のバカンスで行った海で女の人に助けられる。
偶然にもその人(ローレ)は、お父さんの会社の顔見知りだった。
その人と親しくなってゆくお父さん。
その人のことは大好きだけど、お母さんのことを忘れてしまいそうで、悩むモニカ。
ある出来事をきっかけに、モニカの中にローレの場所ができる。
終末にある次の文章には、ホッとさせられます。
お母さんが死んで、もうずいぶんたちました。
モニカには、お母さんの声が聞こえ、顔が見えるような気がする時もあれば、そうでない時もあります。けれども思い出すことで、お母さんをしっかり感じることができ、思い出すからこそ生き生きとしてくるのです。そんなふうに、お母さんはずっと遠くにいるようでいて、すぐそこにいます。