そんなこと起こるはずがないと思いながら読んでいるうちに、だんだん本当っぽく思えてきた。
シルヴァーナ・ガンドルフィ作。
舞台は、ヴェネツィア。
主人公のエリーザは、お母さんと2人暮らし。
お母さんは仕事で忙しく、エリーザはいつもエアおばあさんのところに行く。
エアおばあさんとお母さんは実の親子なのに、もう長い間行き来がない。
お母さんが、変になったおばあさんを病院に入れようとしてから、うまく行っていない。
だから、おばあさんがだんだん普通じゃなくなっていっても、エリーザはそのことをお母さんに伝えられない。伝えたら、またおばあさんが病院に入れられるかもしれないから。
死をうまく交わすには返信すればいいのさ、とおばあさんは言う。
少しずつ動きが鈍くなって、大きな亀になってしまった。
アルダブラゾウガメだ。
物語は、インド洋のアルダブラで終わる。