樫崎茜作。
東京オリンピックは全然見なかったけど、この本でクライミングに興味が湧いてきた。
クライミングは東京オリンピックの種目に採用されたけど、この本に出てくる視覚障害者のブラインドクライミングはパラリンピックの種目にはならなかったそうだ。
主人公はクライミングをしていたが、怪我をしてからなかなか復帰できずにいた。
そんな時に出会ったのが、ブラインドクライミング。視覚障害者の昴が登るのをサポートするナビゲーターの役目をすることになる。
昴は、主人公のあかりに対してつっけんどんだ。やる気もないし、態度も悪い。
あかりは、ダイヤローグ・イン・ザ・ダークで暗闇の中を進む経験をしたり、道路で目をつぶってトラックやバイクの音を聞いたりして、昴が感じている世界を体験する。
昴へのナビの仕方が変わっていく。
お父さんから反対された昴が、反発心からブラインドクライミングに前向きになるあたりから、俄然面白くなった。