とてもいい物語でした。
エレン・クレイジス作。
手に汗握る試合の場面が出てくるのかなと思いつつ読んだら、予想外の展開だった。
主人公のゴードンは10歳。スライダーやナックルで三振を取るピッチャーだ。
リトルリーグのコーチにスカウトされて、トライアウトを受けにいく。
見事に合格したんだけど、問題が発生。
ルールブック第3条のG項に、〈女子は対象外とする〉とあるのだ。
ケイティ・ゴードンは女の子だが、休み時間にも女の子と遊ぶより男の子に混じって野球をするのが大好き。
いつも野球のことばかり考えていて、時間があると練習している。
なのに、世の中には女子を野球から締め出す暗黙のルールがあったのだ。
そんな世の中に風穴を開けようと奮闘するケイティの物語です。
実は、アメリカにはかつて女子野球があった。また、黒人野球のリーグもあった。
野球は男だけのもの、という思い込みを覆してくれるお話です。