沢田俊子著。
「クマを森に」じゃなくて、「クマに森を」となっていることからも、クマのことを大切にしてるなあと思う。
エサを求めて人里に降りてくるクマを殺してしまうことにはいつも心が痛む。
山裾に柿の木が植えられているのは、昔の人がそこをクマと人との棲み分けの境界と考えたからだそうだ。
柿の実を食べて、そこより下に降りてこないようにした知恵だ。
ところが、今はそんな柿の木も切られ、クマたちの暮らせる森がどんどん狭められている。
この本を読んで、ぼくも「日本熊森協会」に入りたいと思う。
この人たちが言うように、
野生動物の保護というのは、人間が山奥から一歩ひいて、生息地を保護し、何もしないで、そっとしておいてやること
という考えに大賛成だ。