いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

羽州ものがたり

菅野雪虫さんの本。

今まで奥州と羽州の違いも知らなかったのに、この物語で歴史や人の性質まで知ることができた。

鷹を育てるオギの孫、ムメが主人公。

この作者特有の、いつも人から蔑まれる登場人物がカラス。

村外れに一人で住んでいる。

ムメも少し変わった子で、オギが育たないと言った片目しかない鷹の雛を、自分が育てると言って、アキという名をつける。

都から秋田城に来たのが、中央では損な役回りが多い小野春風

その息子が春名丸。

ムメとカラスと春名丸を中心に物語が進んでいく。

ある飢饉の年、ムメの父は家に帰らないことが多くなった。

羽州北部の12の村長と一揆の相談だ。

 

勝つことが目的ではない、生きることが目的だ、という言葉が心に響いた。

 

f:id:kuroneko356:20191026100911j:image