いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

読み聞かせ学習会(その1)

5月31日に大阪豊中蛍池公民館で、「読み聞かせの学習会」が行われました。お話をしてくださったのは、絵本セラピストのUさんです。テーマは「家族みんなの読み聞かせ〜読み聞かせ・読書は、世直しのひとつ〜」でした。
参加者は、地元豊中のお母さん方をはじめ20名。豊中で家庭塾をされているAさんが声をかけてくださったおかげで、初めて家庭塾の集会に参加されたという方もたくさんおられました。
会場は「読み聞かせの学習会」らしく、机は取り払って、前の方にいすだけ集めて、みんながUさんのほうを向くように半円になって座りました。
Uさんは、はじめに手遊びを教えてくださいました。両手の指を一本ずつ出して「一本と一本で、どんな音・・・トントントン」。かすかな音を聴こうとして、みんな静か〜になります。二本、三本、四本と増やしていって、五本で、大きな拍手になりました。
最初に紹介してくださった絵本は『あなたがとってもかわいい』(みやにしたつや:金の星社)。Uさんは「母が子にぜひ言ってほしい言葉」「言われたらとってもうれしい言葉」とおっしゃいました。面と向かっては照れくさくても、絵本を読んであげることで伝わるだろうなあと思いました。
二冊目は、動作まで美しくする絵本、『くだもの』(平山和子:福音館書店)です。作者は、2シーズンかけて果物を観察し、いきいきした絵を描いています。
くだものの絵のそばに「さあどうぞ」というシンプルな言葉が添えてあるだけ。
Uさんが両手で差し出すと、聞いている子ども達は恭しく受け取ってお辞儀までする子もいるとか。ストーリーがないから、いくらでも脱線できる本でもあります。セリフの少ない本だけど、読むのに何分もかかるときもあるそうです。
 三冊目は家族のあり方を考えさせてくれる本でした。『おとうさんあそぼう』(わたなべしげお:福音館書店)です。お父さんといっしょに遊んでいる声まで聞こえてくるような本でした。
 Uさんはこんな話も紹介してくださいました。あるお母さんのお話です。子どもが大きくなって絵本を捨てようとしたとき、娘さんが言ったそうです。
「捨てないで。この本を開くとお母さんの声がするから」。小さいときの読み聞かせはこんなふうにして心に残っているんですね。