フーリア・アルバレス作。
ドミニカ共和国のお話。
ドミニカ共和国と言えば、野球選手のことくらいしか知らなかった。
1961年までトルヒーヨ大統領という独裁者に支配されていたんだ。
秘密警察を恐れて暮らす日々。
主人公のアニータは、両親やおじさん達が反政府運動に関わっていることを知らない。
大人への入り口に立った時期に、家族の間でも不信を募らせていく。
それでも優しいパパや芯の強いお母さんに気遣われながら、乗り切っていく。
息をつめて読み進めた。
メイドのチョーチャがおまじないのために選んだ紫色が本の表紙裏にも使われていて、読み終えたときに、暗号が解けるように紫色が目に焼き付く。