昨日メディカルセンターから解放されて横断歩道を渡りきったところで、黒い服に黒い登山靴のようなものを履き、リュックを背負って立っている男が目に入りました。パンフレットのような冊子を頭上にかざして道行く人に見てもらおうとしています。
ビッグイッシューを売っている人でした。機会があればいつか買ってみたいなとは思っていたのですが、すぐにはよう買わず通り過ぎました。
ビッグイッシューはホームレスの自立を応援する雑誌で、300円のうち160円が販売者の収入になります。
財布を確かめると細かいのがなかったので、駅の売店まで行って崩してきました。
もう一度交差点までもどっておじさんのところにいき、一冊くださいといいました。すると礼儀正しく「ありがとうございます。」と言った後リュックをおろしてプラスチックのケースに大切そうに入れた10冊ほどの中から一冊をとりだして渡してくれました。
お金を受け取るときに見た手のひらは、しもやけとまめでかさかさしていました。寒い中で毎日がんばってはるようでした。
ぼくが立ち去るとき、「お気をつけて」と言ってくれたのがうれしかったです。
