いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

坂道の向こうにある海

地震で被災された方には申し訳ないのですが、本を読みました。
『坂道の向こうにある海』椰月美智子さんの作品。
主人公は二十代の男女です。
朝子と正人、卓也と梓は恋人同士。けれど少し前までは、朝子は卓也と、正人は梓とつき合っていた。
それぞれが主人公の、六つの章からできあがっている物語です。
ある登場人物のせりふに、「それが嫌だとか、いいとか悪いとかじゃなくて、ただそうなんだなあ、って漠然と思ったりする」というのがあって、心の中で赤線引きたくなりました。
自分を受け入れていく、運命を受け入れていく、あきらめじゃないんだけど、生きてきた道を否定しないで、穏やかに見つめられたらいいなあと思いました。

災害で傷ついた人々の気持ちが早く癒されることを願っています。