いちばんべったこ

tabi noti dokusyo tokidoki guti

バーゲン

作品袋に、絵や習字や歴史新聞などを入れて持って帰らせました。
ついでに、5年生のときからずっとためてきたノートも返しました。
最後まで使い切ったノートは、センセイに提出して、みんなで何冊ためられるか、ということをやっていたのです。
最近は子ども達も飽きてきたみたいで、ノートを提出する子は限られていましたが、それでも教室の後ろには「うずたかく」といっていいくらいたまっていました。
返す準備をしていると、「え~、いらんわ~」と憎たらしいことを言う女の子もいました。でも、こっちには秘策があるのです。
「3冊につき、宿題1個免除なあ」というと、急に色めき立つ子ども達。
教卓と配膳台の上にノートの山を作って、どんどん名前を呼んでいきました。
そのうちぼくの周りには自分のノートを探す子どもらが押し寄せてきて、さながらバーゲン会場のようになって来ました。
見ると、さっき「いらんわ~」と言ってた子まで、大事そうにノートを抱えています。
なんせ、3冊で宿題一個ですから。
卒業間近だからできるウラ技かもしれません。
一番多い子で28冊、少ない子は2冊でした。あと一冊足らなくてお気の毒。