筏にしがみついて何日も漂流した、2人の人の話が、とても痛ましかった。
大波にさらわれて消えていった小さな子やおばあさん、赤ちゃんのことを思うと、なんとも言えない気持ちになる。
この本は、対馬丸の船員だった国府田昇さんと当時小学4年生で対馬丸に乗っていた平良啓子さんの2人から聞いた話を金沢嘉市さんがまとめたものだ。
国府田さんは、金沢嘉市さんの教え子だった。
平良さんはのちに小学校の先生なり、沖縄に講演に行った金沢さんに対馬丸で遭難した時のことを話してくれたそうだ。
金沢嘉市さんの、戦争は絶対に起こしてはならないと気持ちが伝わってくる一冊。