岩瀬成子さん作。
この人らしい物語でした。
米軍基地のある三角州の町に住む主人公の楓。
基地で行われる年に一度のフレンドシップデイに、今年も紀理ちゃんと行こうと思っていた。
けど、紀理ちゃんに「1人で行けば」と突き放される。
紀理ちゃんは今年楓より早く中学生になり、遠いそんざいになってしまった。
紀理ちゃんはお父さんと2人暮らしで、そのお父さんは入院している。
仕事が休みの日は、基地に向かう道の途中にあるフォーコーナーで、いつもビラまきをしていた。
かつては何人かいたけど、今ではお父さん1人になってしまった。
町の飲み屋さんには、壁一面に1ドル札が貼ってある。戦地に移動するアメリカ兵が最後の日に残していくのだそうだ。
楓が仲良くなったトニーさんたちもそうだった。
基地の町で、何かを勘づきながら、楓たちは成長していきます。