のら犬の名前は3代目。
四国徳島の藍畑小学校で、学校に住み着いたのら犬。
子どもたちがかわいがったり、えさをやったりするのを先生たちは黙認していた。
その3代目が怪我をして病院に連れて行ったことから、著者の遠藤先生のクラスの子どもたちが中心となって世話をするようになる。
夏休みには子犬を産んで、その子犬たちの里親探しをする。休日に、里親探しの会に参加したりもする。
しかし、ある日3代目は、保健所の車に連れていかれてしまう。
臨時の職員会議で、やっぱり学校では犬は飼えないと話し合われる。
そのあと全校集会。
ほかの先生を悪者にしないために、校長先生が一人で講堂へ行く。
遠藤先生がクラスで犬の世話ができたのは、周りの先輩先生たちの協力があったからだ。
病院に連れて行った時には、教頭先生がお金を持たせてくれた。
校長先生は、里親探しの会の案内が載った新聞を机の上に置いてくれた。
職員会議の決定は尊重しつつ、校長先生は各方面に連絡をして、3代目を保健所に引き取りに行くことになり、遠藤先生といっしょに出かける。
たくさんの犬が収容された施設から3代目を引き取る場面は、ほかの犬たちの運命を思うと忍びない場面だった。
学校でウサギを飼っていた一画に、犬の場所も作り正式に学校で飼うことになった。
寒くなってくると犬小屋を作ってやることになり、子どもたちは放課後残って図工室で作業をする。
小屋が出来上がった時には、餅まきならぬ飴まきをする。
それらのことを遠藤先生は、子どもたちに任せて実行させた。
クラスも学校も、小さな命を守るということでみんなが一致団結できた。
そんな記録です。