ウーリー・オルレフ作。
この人の本は、2冊目。
ポーランドに住んでいたユダヤ人のエリューシャたちは、第二次大戦が始まってドイツとソ連がポーランドを分割したために、攻めてくるドイツ軍から逃れてソ連の奥深くまで逃げることにする。
そして、たどり着いたのがカザフスタン。
町で育ったエリューシャたちは、お金もなく田舎で暮らすために大変な苦労をする。
寒さを凌ぐために、家の階段も薪にして燃やした。
牛糞を固めて燃料にし、そこに生みつけられたカッコウの卵も、ヒナになってから食料にした。
ムスリムの習慣に従い、二人の姉は外に出られない。エリューシャは男の子だが、お母さんから家から出ないように言われている。それでも、我慢できなくてカザフ人の子どもたちの仲間に加わって、逞しくなっていく。
戦争が終わっても、難民となってポーランドからパレスチナまで苦労が続く。